こんにちは、はやし歯科ほんまち院の林です。
10月13日14日長崎市にて、第66回秋季歯周病学会学術大会が開催されました。
長崎市には行ったことがないため行ってみたい気持ちもありましたが、平日だったこともあり今回もオンラインにて参加しました。
今回のテーマは「グローカルな歯周治療」ということでした。歯周病は高齢者を中心に世界中に蔓延した人類共通で対処すべき疾患ですが,実際の歯周治療にあたっては地域に密着したテーラーメイドの治療が必要なので、広く世界の歯周治療に目を向けるとともに,それぞれの地域社会での歯周治療について考えていきましょう、という趣旨でした。
まずは歯周治療後の長期メインテナンスを通して、定期的メインテナンスの重要性をついての講演を聴講しました。
1984年に出た有名な論文によると、長期で定期的メインテナンスを行うと、行わない場合に比して年間の歯の喪失本数は半分、1本の歯が喪失するのに要する年数は倍になるとされています。
また2008年に出た論文によれば100人のメインテナンス患者さん(うち53%は定期的メインテナンスを受けた)を10年経過を追って調査したところ、
歯周組織状態悪化のリスクファクターは口腔清掃状態不良と不定期的なメインテナンスという結果が出ています。
今回の講演では講師の先生が自ら治療された長期症例が出ていました。一般的に、悪い歯は置いておくと両隣の歯に悪い影響があるのですぐ抜かないといけません。しかし講演の中で、抜歯適応の歯を理由があって残していたけど、頻繁かつ定期的な清掃により隣の歯への悪影響が軽減されている症例などがあり、なかなか興味深かったです。
色々な学びがありましたが、まだまだ他にも聴講したい講演があるので引き続きお勉強し続けようと思います。
どうしても抜きたくない、全身疾患との兼ね合いで抜けない、といった歯も一度はやし歯科ほんまち院にご相談ください。