妊娠性歯肉炎

8/23/2023 公開

こんにちは、はやし歯科ほんまち院の林です。

女性の方でお子様を持つことを考えておられる方に是非知っていていただきたいのが、妊娠中の口腔内環境の変化です。
妊娠すると体中のいろんなところに変化が出るようですが、お口の中も例外ではありません。

そのうちの一つの妊娠性歯肉炎について少しお話しします。

口腔内には極めて多数の細菌がいて、その中に歯周病原菌と呼ばれる歯周病を引き起こすとされている菌があります。
その中でもPrevotella intermediaは妊娠性歯肉炎の患者様よりよく検出されます。

妊娠すると女性ホルモンであるエストロゲンたくさん分泌され、血液中から歯と歯茎の溝に移行します。Prevotella intermediaという菌はエストロゲンを栄養に発育が促進されるのですが、妊娠12-13週になると、歯と歯茎の間の溝の中の細菌叢は大きく変化し、Prevotella intermediaは妊娠初期の5倍になります。その中でさらにエストロゲンを餌に増殖します。
また妊娠中は女性ホルモンのプロゲステロンの作用により少量のプラークや歯石にも過敏に反応して歯肉が腫れたり赤くなったり出血します。こうして妊娠性歯肉炎が起きます。

妊娠性歯肉炎以外にもつわりにより歯ブラシをお口の奥に入れにくくなって歯磨きが難しくなるなどもあり妊娠〜産褥期には口腔内の環境が非常にシビアになります。

出産すると赤ちゃん中心の生活となり、ご自身のケアまで手が回らない方も多くいらっしゃいます。

妊娠中や産後のお口の健康を守ることは赤ちゃんを守ることになります。妊娠がわかった方、妊娠を考えていらっしゃる方は是非はやし歯科ほんまち院にお越しください!